写真の硝子に閉じ込められた木の枝は桜です。元になるものは、一部は実際の枝から型取りするそうですが、その他の躯体は奥島さん自身が石膏を彫塑して作っています。それを外型のなかに入れ、粉砕硝子で葬るように埋めます。そして熔解炉に入れます。冷却後に、外に連絡する湯口のような穴から石膏をこぜり、ほじくり出します。耐火石膏ですが、水を染ませれば軟化するものがあるとの由。そのあとの工程、硝子の研磨、磨きにはとくに丹精が要ると聞きます。桜の木というものは、昔から私たちにとって格別の樹と思われてきました。この桜の枝、ディテールに凄みを感じさせます。瑪瑙に閉じ込められた何億年も前の化石がありますが、それのアーティフィシャル版ともいうべきでしょうか。永遠の相の垣間見せともいうべき作品と思われます。
三年ぶり、二度目の奥島圭二展でございます。何卒のご清賞を伏してお願い申し上げます。-葎-
1977 京都生まれ滋賀育ち
2000 立命館大学産業社会学部卒業
2002 富山ガラス造形研究所造形科修了
滋賀、京都のガラス工房勤務、
着物染色工房勤務を経て、
2010年、滋賀県高島市にて硝子造形作家として独立
以後国内外のギャラリーにて展覧会を中心に活動




