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photo:Takeru KORODA

丹羽シゲユキ展Shigeyuki TANBA

Beyond The Material

5/2 Sat. 〜 17 Sun. 2026

 陶石という難儀な素材と対峙し、それを我がものにしようとして、そのなかへ分け入ってゆく。あたかも荒馬を御さんとするように。そして何度も振り落とされたり、飼い慣らしたりして、次第にある状態に達していくのだろう。
 今展、初個展の丹羽(たんば)シゲユキのキャリアも、すでに二十年以上になるはずである。筆者は学生の頃からの彼を知るが、その間、彼は白磁ひとすじに来ている。モティーフは、これまた一貫して”花”である。それはこの世の花でありあの世の花でもあるように思われる。あの世の花という意味は、花の原形というか、花のイデア的断片を、彼の作品が分有しているように思うからである。それは彼の憧憬の念から発するものであろう。すなわち彼は美を、なにか美しいものを作ろうと腐心しているのである。
 もの生す人はだれでも素材との葛藤を経験する。丹羽の場合、それは磁土との戦いである。彼の作を見ればわかる。それは、最初の一歩のアールを得るときだけ石膏型に当てるようだが、いわゆる型枠を一切用いず、磁土塊を手ずから刳り、削り、鎬を入れるといったものである。彫塑にも似た作業である。彼の作にパーツはない。アクロバティックなかたちであろうと一体成型である。そして乾燥、荒削り、素焼きがある。乾燥という過程ひとつにもスリリングなものがあるのではないか。磁土の収縮率は土よりはるかに大きい。素焼きを無事クリアできたら、仕上げの削りを入れる。ディテールに渡る。削りに夢中になって貫通してしまうこともあるとの由。そして最後の難事、本焼きが待っている…。彼は素材との生かし殺しのせめぎ合いを経てきているのである。要するに彼は蹉跌と打開の連続のなかで、丹精を尽くしてきたのだと思う。以前彼は作品の歩留まりが自分は低くて、それが悩ましいというようなことを言っていた。あの作品である、さもありなんと思われたが、美を希い、美に憧れる人は、冒険行へと足を踏み出さざるを得ないのである。飛び込んでいくというか、不器用にも突っ込んでいくのである。それは美を尋ね、美にきびしく試される冒険である。そのなかで技術と知識が堆積されていく。あの困難な造形を彼に諦めさせなかったものは、やはり美なのである。エロース神の試練と祝福なのであろう。
 今は歩留まりも、飛躍的かどうかわからないが相当上がったと聞く。また窯の中での作品の動きを許せるようになったという。千二百度を超える高温のなかで微動だにしないやきものはない。その動きを受容できるようになったということであろう。そこを面白がる余裕というか自由を得たという意味でも彼の進化だと思う。彼の作品は透光し、光と戯れ、光を包含し、光と合一したようで清浄である。ゆうに優しい、潤いを帯びた乳白肌のようなテクスチュアが光との和合を感じさせる。
 長きに渡って彼とは仲良くしてもらってきたのだが、なぜか今回が初個展となる。筆者は過去に陶説という月刊誌に彼の展評を書いたことがある。そのなかに彼の人となりを窺えるような段がありましたので、彼に対する理解の一助となればと願い…
「丹羽は、作品でもって自分の存在を伝えたいという。さもあろう。作品は人なりともいうが、まさにその作品は、彼を語って饒舌なようだ。彼は、自分の創作リビドーは女性への憧れに多く負っているという。筆者はそんな彼のなかに女性的な属性を感じることがある。しかし彼は男性である。しかしまた男性であるからこそ、女性の、ある種神的な聖性に憧れるのではないか。彼一流の憧れ方で憧れるのである。その憧れの心は失わないでいてほしいと思う。人は憧れを涸らしては精神がしわぶれる。彼にはそのピュアな憧れを胸に秘めつつ、これからも幾久しく創作の冒険を続けていってほしいと思う」。
 丹羽シゲユキ、弊館での初個展であります。何卒のご清賞を伏してお願い申し上げます。-葎-

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本展の出品作品は、Shopページでご覧いただけます。
Pieces shown in this exhibit can be viewed, and, if available, purchased, on the Shop webpage. Please follow this link to the Shop and search using the artist's name, or navigate using the alphabetical list of artist names.

梶原靖元展
前の投稿2026年4月4日

梶原靖元展

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